(更新あり)2011年、音楽以外のマイベストも記憶のために。

去年は映画の新作も余り観てないなと改めて確認。その代わり、家にいる時間が長かったので映画チャンネル(特にシネフィルイマジカ)にはお世話になった。
とりあえず、記憶のためにリストアップしときます。

1.「人生、ここにあり!」

思わずイタリアに飛んで彼らの工房にお邪魔したい!と思った程です。悲喜劇の上質な味わいとリアリティのある眼差しが胸にじんときて忘れられない傑作。直球なタイトルだけど鑑賞後は一緒に叫びたくなったね。「人生って素晴らしい」

2.「バビロンの陽光」

とても貴重なイラク映画です。しかもイラク戦争中に命がけでロケし、物語も戦争孤児のお話。辛くて涙が止まらないけど、やさしいおばあちゃんとあどけない表情のしっかり者の少年の心あたたまる交流が救いでもありました。

3.「サヴァイヴィング・ライフ」

シュールレアリスムの巨匠ヤン・シュッヴァンクマイエル監督5年ぶり77歳の圧倒的アート映像の世界を堪能。いやー、すごかった。映画が進むにつれタイトルの意味がじわじわ判って来て感動。実写とアニメの見事な融合

4.「GONZO」

ライフスタイルもカッコイイ、本物のジャーナリスト、「GONZO」のハチャメチャな生涯を追ったドキュメンタリ。あのテリー・ギリアムの問題作「ラスベガスをやっつけろ」のモデルになったハンター・S・トンプソン、知れば知るほど興味深い。彼のような勇気と知性と正義感があるジャーナリストが現在どれだけいるのか。音楽はボブ・ディラン、ジョン・フォガティとか沢山のレジェンドたちが素晴らしかった!

5.「ミッション:8ミニッツ」

(追記)pandaさんのブログで映画ベスト読んでたらこの作品が抜けてたのに気がつき追加で入れました(恥)。かなりインパクトある作品で、これほど何度も繰り返される映像を観るたび胸が締め付けられて、ラストのストップモーションでもう涙腺決壊!その後の問題となるシーンは観客によって解釈が違うところですよね。私はあれは主人公の夢の世界であり平行世界の現実ではないとなんとなく思います。

6.「指輪をはめたい」

唯一の邦画。テレビドラマ「勇者ヨシヒコの冒険」で本気で面白かった山田孝之ときいて(特に彼のファンじゃないです)、面白そうと思って鑑賞。
結果、3人の女優の個性もハマってほんと最後までノンストップで楽しかったです(ラストは切なかったけど)。

7.「ゴモラ

最初から最後までドキドキしっぱなし。殺しだらけのマフィアの現実がこれでもかとリアリティもって描かれてます。そこに監督の感傷は一切なし。ネオリアリズム映画の再来かと。そこのコミュニティに生まれたというだけでいとも簡単にマフィア一族として銃を持つ子どもたちが怖かったなあ。

8.「イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ」

謎だらけのバンクシーが映画をつくったというんで興味津々で行きました。いやあ、面白かったよ。人を食ったような映画で笑。最後まで監督は顔みせなかったけどね。でも欲をいえばもうちょっと辛らつさがほしかったかなあ。ねずみーランドでのいたずらアクション(彼にとってはこれも芸術作品)は楽しかったね。


他、イマイチだった作品。是枝監督は好きな作品多いんだけど、「奇跡」はがっかり。予定調和的だし、子役は鼻につくし。「クマのプーさん」はノーコメント。(追記)あ、「ソーシャルネットワーク」もみましたねー。デヴィッド・フィンチャー監督の作品では「ファイトクラブ」がマイベスト10に入る程好きで「ベンジャミン・バトン」も感動したのですが、今作はちょっと何を描きたかったのか、私には余り訴えてこなかったなあ。スピード感あふれるさすがな構成でしたけど。あ、アンドリュー・ガーフィルド君といえば「わたしを離さないで」も鑑賞しましたっけ。観たの忘れてる作品がボロボロと(苦笑


あと、番外編として最後にテレビアニメ作品輪るピングドラムを記憶にとどめておこう。観てない人がほとんどだと思うけど…宮沢賢治銀河鉄道の夜」が好きな人、悲喜劇が好きな人。一筋縄ではいかない物語、予定調和的ハッピーエンドが嫌いな人は超お勧めです!絵柄が少女漫画してるけどそれは狙っての事。惑わされてはダメ、かなり辛口のダークファンタジーです。忘れられないアニメになりそう。

(さらに追伸)そういえば、「ソウル・キッチン」一般公開は去年だったんですね。ドイツ映画祭でみたのですっかり忘れてました。あと、私としたことが「PJ20」を優れたドキュメンタリ音楽映画としてここに入れるのも忘れてましたね!んてこったー
(さらにさらに追加)「君を想って海をゆく」を鑑賞したのすっかり忘れてた!冬のドーバー海峡の過酷な冷たさがそのままフランス国内での難民への冷たい視線を強調させて辛かったなー。

マイベスト2011、今年も良い音楽をありがとう。

今年は個人的にとても大変な一年でした。頑張ってこれたのはやはり大好きな音楽たちのお陰です♪
そういえば、ピアノレッスン受けてます。むかーし習ったピアノを急に弾きたくなって、でも指が動かないこと(苦笑)。思いきって再びレッスンにチャレンジ。家にはコンパクトな電子ピアノしかないので、教室でアップライトが弾けるのが楽しみで仕方ないです。子どもの頃は練習するの逃げ出したくなってたこともあったのになー。今は自分のためだけに弾いてるから嬉しくでしかたないんでしょうね。
発表会に向けて頑張ります!

振り返れば3月の大震災、福島の原発事故ととてつもなく大きな災難がありましたね。被災地の方たちのご苦労を思うと本当に辛い悲しい気持ちになります。
自分の経験でいえば、映画館の暗闇で震度6の恐怖経験をして、その場で知り合った方たちと励ましながら1時間の道のりを歩いて帰宅した事、遠方にいた家族たちが帰宅したのは明け方近くだった事、計画停電でランタンを囲んで家族揃ってじっとしてた夜なんかも思い出しました(そういえば店頭から乾電池が消えましたねー)。
国外でも激動のニュースが毎日のように入り、来年こそは少しでも平穏な日常が続くように心から思います。

さて、今年の私にとっての音楽ベストを決めようかな。
去年に比べて旧譜含め購入アルバム数はあまり増えてないかも。3月以降しばらくCDを欲しいという気持ちも萎えていたような…ただ、少ないながら強力な出会いがいくつかありました。The Music解散というショッキングな別れもあったけど…ああ、今年のフジロック最高でした。
歯切れよくベスト10にしたいと思ったんだけど、どのアルバムにもバンドの気持ちが溢れてるしね♪
てことで中途半端な新譜ベスト13です(笑)

1位 Cake「Showroom of Compassion」
  ダントツの一位です!フジロックでのライブでも最初から最後まで楽しい笑顔になれました。ありがとう、Cake!私は彼らが大好きだ。

2位 Beirut「The Rip Tide」
  ジプシーミュージック風味が最大の魅力。来年観る初ライブもとても楽しみです。以前よりポップで聴きやすくなったと思う。やわらかでとてもやさしい声。

3位 Wilco「Whole Love」
  安定したウィルコサウンドといっていいかな、前作のような驚きはなかったけど静かな感動がある。気がついたら聴いてるような…

4位 Bright Eyes「People's Key」
  実はこれまで大人しすぎてピンと来なかったBright Eyes。今作で大変身を遂げた?訴えるものが強く伝わる感動作。

5位 Eddie Vedder「Ukulele Songs」
  全曲ウクレレの癒しのメロディ。エディひとりでもやっぱPJなんだなあ。大切に何度も聴きます。

6位 The Dodos 「No Color」
  爽やかで力強くてスルメ盤です!1stから彼らのペースで着実に力をつけてますね。来年こそは日本に呼んでほしい!

7位 Black Lips「Arabia Mountain」
  今年の来日行きたかった(涙)ライブが魅力の彼らですがこの6枚目真打じゃないかな。ノリノリの大騒ぎの中にいとおしい程の人間くささが  にじみでててあったかいです。好きだ

8位 Pepper Rabbit「Red Velvet Snowball」
  なんといっても彼らの本拠地のロスでライブを観たのが印象を強くしましたね。まだ成長の余地がある感じなのがういういしい!
(悲しいことに最近解散することが彼らから発表されました…残念)

9位 Tapes 'n Tapes 「Outside」
  日本では全然話題にならなかったようですが、個人的に好きなひねくれポップです。

10位 Cold War Kids「Mine Is Yours」
  ライブで聴いたら気持ちいいだろうなー。熱くてスケールの大きい歌いっぷりが見事。

11位 The War on Drugs「Slave Ambient」
このバンド、偶然ライブサウンドだけを聴いておやっと思ったのです。あれよあれよと注目されましたねー。
   声がディランのようで素敵。シューゲが控え目に効いていて静けさの中の炎みたいな大人の表現が上手い!

12位 My Morning Jacket「Circuital」
  世界最高のライブバンドといわれる彼ら(私にはPJと思うので反論しますが笑)。フォークトラッドなしっかりした骨組みにこれまたスケールのでかいサウンドが重層的に連なって素晴らしいです。ただ、コレといった決めの一曲がないかなー。単純な私にはもっと胸にじんとくる楽曲が欲しいところ。

13位 The Vines「Future Primitive 」
   実はこの一枚を入れたくて13位までのランキングにしました!音楽的には正直どうなの?
   進歩というより…てな辛口の感想が出てくるのだけど明るい未来に向かって再始動したクレイグに大きな拍手の意味をこめて。

Showroom of CompassionRip TideWhole Loveザ・ピープルズ・キーウクレレ・ソングスNo ColorArabia MountainRed Velvet SnowballOutsideMine Is YoursSlave AmbientCircuitalフューチャー・プリミティヴ

画像クリックでアマゾンにとびます。だいぶ値崩れしたものもあります(涙)。
それでは、皆様。よいお年をー。来年も期待のライブが1月から目白押しですね。

Wolf Parade活動休止後のふたりは…

さて、今年活動休止したWolf Parade以後のスペンサーとダンの動向について、この日本で何人の人が関心を持ち続けているのかなー(笑)

ブログにこそ取り上げてこなかったけど、夏〜秋と精力的にMoonfaceとしてのソロ活動に精力的に頑張ってるスペンサー君、ちょくちょく動画にもあがってますね。
ぶっちゃけ、私には今一歩Moonfaceの楽曲自体にそれ程心が動かされません。だって、なんだかピコピコ単調なんだもん(爆)。やっぱ、彼の声もキーボードもギターやドラムス、いろんな楽器との相乗効果で感動が増すんではないかなと改めて思うの。だから早くソロに飽いてSunset Rubdownを再開してほしいんです!(以上勝手なお願いでした)。

でもまあ、文句ばっか言ってるのもなんなので、Moonfaceでちょっといいかなってのを挙げときます。
スペンサー君、長髪にしてイメチェンはかってますね。かわいい(笑)


Moonface - "The Way You Wish You Could Live in the Storm" (Grog Shop - 7/17/11)

一方、相棒だったダンですが、相変わらずダンディ路線で夫婦バンドHandsome Furs頑張ってますね!(多分彼の方が人気…)
「Serve The People」は今年リリースしたアルバム「Sound Kapital」(カヴァーが過激すぎてリンク貼れません 汗)の一曲ですが、なかなかイイ、てゆうかなんだかWolf Paradeぽいのですが。あれ?

Handsome Furs - Serve The People

Pepper Rabbit最近のライブ動画

ロスで活動中のPepper Rabbit、今年9月のライブ映像です。
フリーライブのようだけど観客が…(寂)

Pepper Rabbit: Allison (Live@Google)

Pepper Rabbit: Rose Mary Stretch (Live@Google)

過去記事はアルバムレビューとかライブ感想をどうぞ。

Hostess Club Weekenderの2日目に注目!

来年1月はBeirutってゆうだけでも今からワクドキなのに、Hostessさんなかなか魅力的なラインナップを揃えてくれましたね♪
Hostess Club Weekenderの2日目は気になってるアーティストがてんこもりに出るじゃないですか!Spiritualized、Anna Calvi、Perfume Geniusに大注目の私、これは参加したい。

で、ライブが特に楽しみなのは圧倒的歌唱力が期待できるAnna Calviかな。あの妖艶なルックスも堪能できるかな?女性としてあこがれちゃう美しさですものー笑。とても声が繊細できっとご本人もナイーヴな青年なんだろうな、なPerfume GeniusのMike君も楽しみだなあ。

Anna Calvi - Suzanne and I

Perfume Genius - Wonderland Magazine


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秋深まり、心に沁みる音楽。Beirut、Eddie Vedder、Wilco

ここの所急に寒さが増しましたねー。今年は個人的にとても多忙で、思ったよりブログに時間がかけられません。
もっとさくっとお気に入りの曲の事とか気になったニュースを書ければよいのですが…
映画も相変わらずマイペースで鑑賞してるんだけど感想メモでも書かないと忘れそう。最近はマフィア以上に冷血な犯罪集団を描いたイタリア映画『ゴモラ』がショック受けたかな。ほのぼのとした気分になりたいなと思って『くまのプーさん』なんかも観たんですが、どうも登場キャラを斜めにみてしまってダメです(苦笑)。今日観た『ミッション:8ミニッツ』はせつなさが緊張感と一緒に溢れてくる秀作SFで、こうゆうのは好きだなー。

ところで、ストーン・ローゼズまで再結成ということで最近再結成ばやりですね。私は彼らよりちょっとだけ年下っていう年寄り(爆)なので、若い子達のようには彼らを神格化してみてません。てゆうか、彼らのデビュー時にはイアンのカリスマぶったふるまいにむしろイラっとした程です。当時私は生意気なブリテッシュ・ロック馬鹿学生だったので友達と批判ばっかしてたのを思い出します。いやあ、私も若かったな(笑)。

さて、よた話はコレ位にして…最近リリースされた新譜でお気に入りなのは、ダントツでBeirut の「The Rip Tide」ですね。ゲストが強力だったのか来日チケットがあれよあれよと売り切れ、出遅れた私は呆然としてたら嬉しいことに追加発表が!今度は絶対ゲットします!!
彼らの事よく知らないのですが、米国人のザック君は東欧を旅した時に受けたイマジネーションがバンドのネームにしちゃう程強烈に響いたのでしょうね。
多分クストリッツアの映画も好きなんでしょうなあ。私もたった一度旧ユーゴのザクレブ(ベイルートにも足を伸ばしたかったなあ)やチェコを旅しただけで東欧の魅力にとりつかれてますからね。
哀愁の管楽器!管楽器はジプシーミュージックに欠かせない楽器ですね。彼の柔らかな声とじわじわと底からにじみ出てくるようなホーンのペーソスがロマンチックなメロディにからみついてたまらんです。

新譜「The Rip Tide」は全8曲でどれも3分4分台と短く歯切れがいい楽曲たちです。特に一曲めの「A Candle's Fire」なんかは鼓笛隊のようなドラミングがまるで東欧の森をマーチングしながら演じてるようにも感じとてもファンタジックですねー。
全曲何度聴いても飽きることがないんですが特に好きなのは「A Candle's Fire」「East Harlem」「Payne's Bay」「The Rip Tide」かな。あ、ラストの「Port Of Call」も壮大な展開がいいですねえ(ってほとんどじゃん笑)。


この秋リリースといえば、Wilcoもありましたね。初のセルフリリースということで記念碑的一枚でもあり。勿論期待を裏切らない出来でした。でも正直いうと、ちょっと優等生的?まとまり感があって冒険してないかな。前作の泥臭い程人間味溢れる「ガツン!」がなかったかもです。なんてエラそうに辛口でしたけど好きな曲(「Dawned On Me」「Born Alone」「One Sunday Morning」)とかもちらちら入っていて結局気がつけば聴いて落ち着く〜てな定番な彼らではあります(追記:おまけの4曲入りCDは絶対聴くべし)。

Whole Love
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Wilco
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そうそう、我がPearl Jamのエディのソロアルバムをだいぶ前に購入したのに紹介してませんでした!
私、実はPJ関連のレビューはやりにくいんですよねえ。だってもう好きだからいいに決まってる!わけです(笑)で、客観的に書けないのでここはBARKSの感想をリンクさせときます。→「エディ・ヴェダー『ウクレレ・ソングス』は、ナチュラルながら力強い好作」その通り!男くさいウクレレです。恐ろしいジャケデザインで脅してるようにハワイアンダンスのおねえさんたちみたいな華やかなイメージは全くありません笑。でも癒されます♪

Ukulele Songs
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Eugene McGuinness新曲「Lion」

ここんとこUSにすっかり心奪われた感じできてますが(笑)、勿論お気に入りのUKアーティストもチェックしてます。
えと、ここの所Miles Kane君のソロプロジェクトでギター担当してたEugene McGuinness君がお久しぶりに自作発表したというんで喜んで動画アップします!

いやあ、童顔カジュアルな感じのEugene君、すっかり伊達男に変身ですねえ。曲もMiles Kaneにちょっと影響されてる感じ?随分アップテンポになってますな。

Eugene McGuinness-Lion